前回、「Webディレクターとは?」の記事で、Webディレクターの仕事の流れやどんな役割を担っているかについてお伝えしました。
ですが、これからWebディレクターを目指している人の中には、まだ具体的なイメージが湧いていない方もいるのではないでしょうか。
今回は、事業会社でWebディレクターをする私の実際の一日を例に、Webディレクターの一日の流れをご紹介します。スケジュールに対する考え方や優先順位などについても語っているので、ぜひ読んでみてください。
事業会社で働く私のとある一日
日によって内容は変わりますが、実際に私が過ごした在宅勤務の一日を例に挙げてみます。
7:30 出勤・メールチェック
だいたいいつも7:30~8:00頃に業務を開始します。
移動時間がなく、朝の支度が終わったらすぐにPCを開けるのが在宅勤務の良いところです。
PCで打刻をしたら、昨夜のうちに来ていたメールやslackのチェックと返信を行います。その後、タスク管理ツールで今日一日の業務と優先順位を整理し、作業部分をカレンダーに落とし込みます。
8:00 新規LPのワイヤーフレーム作成
来月に実施するキャンペーン用LPのワイヤーフレームを検討し、スライドに落とし込んでいきます。
過去のLPを参考にしつつも、新しい要素をどう組み込むか、どこを一番目立たせるか、CTAはどこに置くか、自社サイトだけではなく他社のサイトや、Pinterestなども見ながら考えて構成を組んでいきます。
10:00 チームミーティング
チーム全体でのオンラインミーティングです。オフィスはありますが在宅勤務がベースなので、出社をしない分こうして毎朝オンライン上で集まって、今日やることの報告や、プロジェクトにおける軽微な確認事項について協議したりします。
10:20 事業部ミーティング
事業部全体のオンラインミーティングです。各チームの取り組んでいる業務や数値関連の報告を主に行います。本部長や部長からの周知事項があればこの場で共有されます。変化の速い会社なので、こうしたチーム間の情報共有が欠かせません。
その他、事業部全体で協議したいことや、他チームへの相談事項があれば、まずはここで頭出しをします。その場ですぐに解決しない場合は、別途関係者のみでミーティングを設定します。
10:40 デザイナーとの打ち合わせ
朝のチームミーティングで、デザイナーから進行中の案件について相談があると言われたので、急遽打ち合わせを設定しました。制作途中のデザインのチェックを行い、不明点や今後の進め方など、出てきた内容に対して回答します。
11:00 新サイトの全体スケジュール作成
新しく立ち上げるサイトの方向性が固まってきたので、公開日に向けた全体のスケジュール案を作成します。公開日から逆算して、「誰が」「いつまでに」「何をやるか」が可視化できるシートをスプレッドシートで作成し、それをたたき案としてプロジェクトメンバーと協議しながら完成させていく予定です。
12:00 ランチ
13:00 新サイトへの集客計画検討・作成
午前中にスケジュールのたたき案は作成できたので、次はサイトが公開した時に「どうやってサイトに人を連れてくるか」の集客施策を検討し、実施計画案を作成します。
どの媒体に、どのような導線(リンクなど)を置き、どういう順番で行うのがベストかなのか。今までは既存サイトの運用がメインで、新しいサイトを立ち上げたことがないため、予想しにくい部分がありましたが、今までの経験と知識をフル回転させてなんとか完成させました。
14:30 オンラインバナー構成作成・デザイン依頼
既存サイトに置くバナーの構成案を作成します。
バナーの目的や実現したいこと、入れたい要素(イラストやテキスト)などを整理してスライドに落としこんでいきます。バナーは、小さい面積で伝えたいことを確実に伝えてクリックされる必要があるため、デザイナーに依頼する際は、いつも入れたい要素に優先順位をつけて渡すようにしています。優先順位のほかに、これはマストで入れたい、これはなくてもいいけど余裕があったら入れたい、などの情報も補足しておくことで、デザイナーがなるべく迷わずにデザインに起こせることを意識しています。
15:00 プロジェクトミーティング
新サイト立ち上げについて、メンバー全員が集まって進捗報告・協議を行う定例ミーティングです。
私からは、午前中に作成したスケジュール案をもとに、進行スピードに無理がないか、スケジュールに落とし込んだToDoについて認識の相違や抜け漏れがないかを各メンバーに確認しました。その後は各メンバーからの進捗報告や不明点などの協議を行い、本日の定例は終了となりました。
16:00 1on1
上司と日ごろの業務についての相談などを行います。
上司がWebプロデューサーも兼ねているので、1on1ではディレクターとして相談したいこと(プロジェクトに対する考え方や方向性など)について会話し、承認が必要な事項はなるべくこの場で承認をもらうようにしています。
16:30 営業定例用資料作成
毎週の営業定例で、マーケティング側の取り組みを共有する場があり、私は事業部を代表して発表する係になっています。定例に向けて、1週間分の施策の実施状況や今後見込まれるものなどを簡単にスライド1枚にまとめます。
17:00 営業定例
営業側での共有・協議事項が終わった後、先ほど作成した資料をもとにマーケティング側の情報共有を行います。
これは営業側の要望があり始めたことなのですが、この情報共有を行うようになってから、営業との連携もしやすくなり、営業の方々からは「営業トークのネタとしても助かる」と感謝していただけることが増えました。
こうした日頃の関係作りも、ディレクターとして大切な業務の一部だと考えています。
17:30 業務終了
朝早く出勤している分、いつもだいたいこの時間帯に退勤しています。フレックスな勤務体制なので、自分の生活スタイルに合わせて働く時間を調整できるのがとても助かっています。
一日のスケジュールの組み方
一日のスケジュールを組むうえで、私が意識していることがいくつかあります。
頭を使う重い作業は朝に行う
頭がすっきりしている時間に、一番頭を使う作業を持ってくるようにしています。上記のスケジュールでも、LPのワイヤーフレーム作成という集中力が必要な作業は朝に持ってきています。多くの社員が10:00から業務を開始するので、まだ誰からも連絡が来ない時間帯に行うことで、メールやslackの通知で気が散ることもありません。
ミーティングは午後にまとめる
朝の定例報告は別として、決めごとが必要なミーティングは午後になるべくまとめるようにしています。Webディレクターはミーティングに向けて用意する資料や整しておく情報が多いので、なるべく午後の遅めの時間帯に設定することで、その前にミーティングに向けた準備を行う余裕がうまれます。
急な相談にはすぐに応じる
午前中のデザイナーとの打ち合わせのように、「ちょっと相談したい」とショートミーティングの依頼が来ることがよくあります。こういう時は、作業を中断してできる限りすぐに応じるようにしています。
理由はシンプルで、私が確認や判断を行うまでその人の作業を止めてしまうことになるからです。自分の作業時間を守ることも大事ですが、それ以上に、チーム全体の手を止めないことを優先しています。
カレンダーには作業の予定も入れる
カレンダーには、朝の時点でミーティング以外の時間に行う作業の予定もすべて入れるようにしています。
こうすることで、自分自身も「今日は何にどれくらい時間を使うか」を意識しやすくなりましたし、周りから見ても「今この人は何をしている時間なのか」が一目でわかるようになりました。急な相談が来たときも、お互いに空いている時間を探しやすくなります。
一日の終わりに振り返りを行う
一日の終わりには、その日のカレンダーを振り返って修正しています。「ここは1時間で見積もっていたけど、実際は2時間かかったな」というように、見積もりと実績のズレを反映させるのです。
やりきれなかった作業は、その日のうちに翌日以降に移動しておきます。こうしておくと、翌朝「今日は何からやればいいんだっけ」と迷う時間が少なくて済みます。
このやり方にたどり着くまで
Webディレクターになって、最初からこのやり方でやっていたわけではありません。当初はミーティングのみがカレンダーに入っていて、それ以外の時間を作業時間として回していました。
ところがその運用だと、ミーティングが入り過ぎて作業できない日が発生したり、なんとなく順番に作業をこなしていたら締め切り間近でパンクしたりしてしまうことがありました。
このやり方に変えてからは、一日のやることや優先順位が明確になり、プロジェクトが私待ちで止まってしまうこともほとんどなくなりました。
Webディレクターの一日は、華やかな企画や打ち合わせばかりではなく、こうした地味な時間の組み立ての積み重ねでできています。専門的な知識よりも、自分とチームの時間をどう配分するかという判断が、日々求められている仕事だと感じています。
スケジュールの組み方については、Webディレクターに関わらず応用できる部分だと思うので、まずは真似できるところから始めてみてください。


